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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第19章 第3部 Ⅴ


「貴様が強化した人間は、何人ほどだ? あと、何体のスプリガンを生み出した?」
「……さぁ……。両者を合わせて、100程でしょうなぁ……。あの平凡な人間を褒めたり貶したりする文章を延々と書き続けなければならないのは、苦痛以外の何物でもありません! そもそも、あのような平々凡々なものに、吾輩のエンチャントを掛けろなどと、吾輩に幼児向け絵本を書けと言うようなものです! 全く、もう……。依頼主は、作家の作風を全く理解していないと言うより他ありませんな! まぁ、そんな依頼でも、吾輩は天才であるが故、それなりにはこなしてご覧に入れられるのですけれど……」
「100……。」
 シェイクスピアから聞かされた数字に、眩暈がした。あのスプリガン1体だって、アヴェンジャーは随分苦戦を強いられた。それが、最低でもあと数体、最悪、100体近くいる計算になる。これはもう、勝ち目はない。各個撃破するにしたって、魔力が足りない。それに、今のアヴェンジャーは、弱体化している。スプリガンを撃破する度に令呪を消費しなければならないなんて、明らかに無理がある。

「うーん……。そうですなぁ……。もし、この鎖を解いていただけるのでしたら? 吾輩に名案があります。吾輩の生み出した戦闘兵器がどこにあるのか、お教えできるかと思うのですが……。どうでしょう?」
 シェイクスピアは、何かを思いついたような顔で、試すような視線を向けてきた。そこのマスターから、お話も伺いたいですし……。どうです?」
「……。」
 アヴェンジャーは、黙って私を見ている。私の判断に従うということだろうか。
「簡単です。吾輩は曲がりなりにも、戦闘兵器に強化術式を掛けた術者ということになります。ということは、術者を無力化すれば、その術式は解かれるということです! 格納場所は、分かります。……何となくですが。」
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