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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第14章 第2部 Ⅳ


***

「おっかえり~! 今回も、お疲れさま、マスター。」
「お疲れさまでした、センパイ。」
 ダ・ヴィンチちゃんとマシュが、いつもと変わらない調子で、私を労ってくれる。

「ありがとう。2人とも。ジャンヌ、は……?」
 ずっと気になっていた疑問を口にする。カルデアで再召喚されたという話は聞いていたが、今はどうしているのだろう。

「再召喚されたばかりだからね。魔力を回復させてるよ。訪ねるのなら、もう少し時間が経ってからの方が良い。それまで、マスターも少しばかり休むと良い。明日には、彼女も完全に元通りさ。話なら、それからでも遅くないとも。」
 ダ・ヴィンチちゃんは、そう言って優しく微笑んでくれた。

「お疲れさまでした、マスター。今回は私をお選びいただき、ありがとうございました。マスターも、存分に体をお休めください。私もしばらく、休息を戴きますね。」
 天草はそう言って、お行儀よく一礼した。私も、こちらこそありがとうと、礼を言う。彼は、ゆっくりとした足取りで、自室へと消えていった。

「あれ? アヴェンジャーは……?」
 エドモンの姿が見当たらない。
「そう言えば、いませんね。一緒に帰還したのは間違いないのですが……。自室でしょうか?」
 マシュも、ダ・ヴィンチちゃんも、帰還してきてから、彼の姿は見ていないと言う。霊体化して、そのままどこかへ行ってしまったということか。エドモンも疲れているのかもしれない。それに、今回のレイシフトでは、彼に随分な負担を掛け続けた。お礼は明日にして、今はそっとしておいた方が良いかもしれない。

 私はそう思い、自室に戻る。身に着けていた礼装を脱ぎ捨て、シャワーを浴びる。部屋着に着替えて、ベッドに腰掛ける。髪を乾かし終えたところで、コンコン、とノックの音が聞こえた。ドライヤーの電源をオフにし、上着を羽織る。
「はぁい。」
 此方からドアを開けると、そこには、見慣れた外套姿のエドモンがいた。

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