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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第11章 第2部 Ⅰ


 自分で口に出してみて、ハッとした。今回、ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕と、アヴェンジャーが一緒に行くと決まっている。ルーラーのジャンヌを目の前にしたときのオルタと、あの監獄塔でのエドモンの反応が、走馬灯の如く頭に浮かんでは消えた。いや、決して、能力的にどうとか、そういうことではない。とにかく性格的な組み合わせが、どうにもこうにも、……不安だ。いや、ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕も、エドモンも、任務とあらば、私情は挟まずに、自分のやるべきことをこなしてくれるだろう。でも、分かっていながら同じチームとして組ませるというのも、気が引ける。安全な場所に行くのではないのだ。咄嗟の時の連携が、明暗を分けるということも、無いとも言い切れない。他に適任者がいるなら、その人にお願いしたいけれど、そんなにすぐにあてなど浮かばない。ダ・ヴィンチちゃんの指定した時間まで、もうそれほど猶予が残っていない。今から、持ち物と礼装の準備もしないといけないのに、どうしたものだろうか。他に、聖人……、聖人……、…………あ。

「いや、天草四郎、とか……?」
 確か、強力な洗礼詠唱の使い手だから、ゴーストの類にはかなり強い。
「ほう……、あのルーラーか。」
 エドモンが、若干嬉しそうだ。そう言えば、エドモンは天草のことを気に入っていた。天草は、ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィのことも気にかけているから、もしかしたら、ジャンヌ〔オルタ〕との相性も悪くないかもしれないし。我ながら、名案かもしれない。
「マスター、時間が無いのならば、彼には俺から話をしておくが?」
「あ、うん。じゃあ、お願い。」
 やはり、エドモンは天草同行に乗り気なようだ。それならば、ここはエドモンに甘えて、私は礼装と持ち物の準備をしよう。私は、マイルームへ行き、準備を整えてから、作戦室へと戻った。



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