第2章 合同合宿1
「はーい休憩して!」
カントクの声が体育館に響く。
午前は秀徳と、午後は後から来る海常と練習するらしい。
『にしても……』
「月希くん、それは言っちゃダメです」
『だよなぁ……』
キツい、キツすぎる。
いくら強豪校と練習出来るからってキツすぎる!
あの火神や日向先輩だって息が切れている。そりゃそうか。
俺は一旦頭を冷やすために外に出た。
外でボーッとしてると頬に冷たいものが当たった。
「ほら、ちゃんと飲めよ」
ぐりぐりと頬にスポドリを押し付ける火神がそこにいた。
『ありがと』
そう言ってスポドリを受け取った。
『は〜』
「そんなため息つくんじゃねぇって」
そりゃこんだけ疲れてたらため息の1つや2つぐらい出るってんの。
なんてこいつに言っても分かるわけないか。
でもまぁこんなに疲れていたとしても、確実に強くなっているとは感じている。
そう思っているのは俺だけではなく、みんな感じているようだった。
『なぁ火神』
「ん?」
『疲れたな』
「まぁな…でも楽しいよな、バスケって」
なんて返ってきた。火神らしいな。
『それは俺も思うよ』
疲れてもずっとやっていたい
それがバスケットボールなのかもしれないな。