第2章 合同合宿1
火神と暫く外で休憩していると、海常御一行がこちらへ向かってきた。
『久々に黄瀬を見たけどやっぱすげぇな』
「お前黄瀬と戦ったことあんのかよ」
『とは言っても中学の時だけどな』
まぁあん時はボロ負けだったけどな。
黄瀬は笠松さんと話していたが、少しするとこちらへ気付いた。
「誠凛1年メンバーがお出迎えっスか?」
「いや出迎えてなんかいねぇけど」
「うっわそういう事言っちゃうんスか!?」
火神も相変わらず毒舌だなぁなんて思う。
「ていうか月希っち久々っスね」
『あれ、覚えててくれてたんだ』
中学以来会ってなかったから忘れられてるのかと思った。
「1度戦った相手を忘れるわけないじゃないっスか」
帝光中なんて色んな試合に出て、色んな中学と対戦してたのに忘れてないって凄いな。
すっかり忘れられてたと思ってたから少し嬉しかった。
『なんか嬉しいな』
「あー!月希っちがデレた!」
『デレてねぇよ!!』
そんなやりとりをしていたら笠松さんが黄瀬を蹴った、なんて言うまでもない。
「お疲れ様」
『流石にキツイですよカントク……』
合同合宿初日がようやく終わった。正直帰りたい。
黒子もバテてほぼ死にかけてるし、みんな床で転がってる。
「ほらみんな各自の部屋に戻って寝て!明日も早いんだから!」
「カントク…まさか明日も練習試合するわけじゃ……」
日向先輩が恐る恐る聞いていた。もちろん俺も。
「明日は基礎練からやって、それから個人に合った練習をしようと思うんだけどどうかしら?」
「あざっす!!!!!!」
ほんと、アメとムチの使い方をよくご存知ですね カントク。