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【黒バス】僕らは(一応)健全【男主】

第2章 合同合宿1


伊月side


いくら月希が男だとしても、襲いそうになってしまうのは変わりない。

それほど俺の心を揺さぶったのだ。

理性を保とうとしてもオレは顔を近づけようとしてしまう。

まさに矛盾、というやつだ。

「おい伊月、何してんだ」

あと数cmというところで後ろから声が聞こえた。

「げっ、日向起きてたのかよ」

「お前のダジャレが煩くて寝れなかったんだよダァホ」

なんだ、ずっと起きていたのか。

ということはまさか月希の喘ぎ声も聞いていたというのか!?

「なぁ日向、お前まさか月希の喘ぎ声、聞いたか……?」

「はぁ?喘ぎ声?お前月希に何やったんだよ」

「いや特に何もやってませーん」

なんだ聞いてなかったのか。それなら安心した。

「けどさっき月希の顔に近付こうとしてたけど、まさかお前……」

「んなわけねぇだろ!オレにそういう趣味はない!!」

日向が変な事言うから全力で否定したが、オレは男を襲うような変な趣味は持っていない。

けれど、月希の前だと理性がなくなってしまうな。










月希side


「おい月希、着いたぞ」

『んぁ……』

火神にぽんぽんと肩を叩かれ起こされた。

俺は随分寝ていたようだ。

肩を借りていた伊月先輩も、隣でぐっすり寝ている。

『起きてください 伊月しぇんぱい……あっ』

寝起きのせいか、うまく呂律が回らず噛んでしまった。

「月希……お前……伊月しぇんぱいって……」

後ろで火神が笑いをこらえている。こいつ後でしばく。

「ん……もう着いたか……」

暫くして伊月先輩が目を覚ます。

何でこの人は寝起きでもかっこいいんだろうか。本当に羨ましい。

「センパイ、こいつさっき『伊月しぇんぱい』って、いってぇ!」

『お前余計なこと言うんじゃねぇよはっ倒すぞ!』

火神は口が達者で俺の想像をはるかに超える奴だ、と改めて実感した。
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