第1章 新しい生活に
<太宰Side>
あぁ!今日は自殺日和だ!
どう自殺しようかなぁ。 お!今日はあの木で首吊りでもしようかな。
「よいしょ。っと。ロープも掛けたし後は吊るだけだね。」
今日こそ死ねるかな…?
?「きゃあああ!」
何か騒がしいなぁ。自殺日和だというのに…。まぁいいか。
「おい!太宰!手前ェ降りてきやがれ!」
(ゲッ!この声は…。しょうがない…。今日は邪魔が入って気分が悪いよ。)
「うるさいなぁ。人が気持ちよく自殺しようとしてるのに、邪魔しないでよ蛞蝓。」
中「あ?!手前がこんなところで…!」
嗚呼。始まったよ中也のおせっかい。ふあぁぁ。
(ん?可愛らしい女の子がいるねぇ。)
「君は誰だい?」
声を掛けたら退かれた。
私この子に何かしたっけ?
中也「手前ェが首吊ってんの見て泣いてたんだよ。で、大丈夫か?ちょっとは落ち着いたみたいだな。」
「あぁ、それはすまなかったね。」
(なんで中也が慰めてるわけ?ちょっとばかし気に入らないね…。)
女の子「あ、いや、私こそすみません…。」
中也「ん?手前、新入生じゃねェか?」
(おお、言われてみれば…。大方道に迷ったのだろうね。)
「私が案内しようか」
女の子「すみません。お願いします…。…?!」
(腰が抜けているのか。それなら…。)
手を伸ばそうとしたら、蛞蝓が姫抱きにしやがった…。
嗚呼でも、ここで言い合いでもして怖がらせてしてもいけない。
中也を睨む。
と、中也が
「手前名前は?」
そういえば聞いていなかったね。
女の子「神楽坂凜音です。で、お二方は…?」
「私は太宰。太宰治だよ。」
ん?聞いたことある名前…。てことは、もしかして?