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【文豪ストレイドッグス・文スト】中原中也・中編 ※R18

第2章 (中也とやっぱりえっちしたりすれ違ったりする話)


仕事すると中也に会いたくなるのは何でだろう?
まるで彼の髪のように鮮やかな橙色の酒を見てはそう思う。
傍の紙袋には、先程脱いだピンヒール。
チュール素材とスタッズで飾られた、完成されたフォルムは、中敷のクリーム色に添えられたブランド名の為せる技だろう。

脱いだドレスは着替える際に邪魔で処分をしたけれど、これは捨てられなかった。
中也にもらった靴など何十もあるというのに、1つでも失いたくなかった。
これも一種の独占欲なのだろうか?それともただの所有欲…?
だったら大事に箱に入れて片付けておけばとも思うのだが、常に身につけておきたい、と思わせる何かがあるのだ。

(いつもいつもピンヒールばっかりくれてさ〜、外反母趾悪化させる気かよ…)

ビジネススーツに合わせた真っ黒なローヒールシューズの快適さにはそう思わずにはいられない。

(大体、身長コンプのくせに女にピンヒール送る、て歪みすぎじゃない?)

まぁ、そんなとこも好きなんだけど…



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