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【文豪ストレイドッグス・文スト】中原中也・中編 ※R18

第2章 (中也とやっぱりえっちしたりすれ違ったりする話)


中也がやたらと前戯を長くしたがる時は、事前に別の女を抱いてる時だっていうのは、薄々勘付いていた。
直接的な証拠があるわけではないけれど、
彼の出す精液の濃度の違いが分かるくらいには、もこの行為には通じていた。
挿入したがらない中也との行為は、楽しいけれど楽しくない…

(別に、他で出してるのはいいけど、こっちがイきたがってるのに余裕ぶってくるところがムカつくんだよなぁ…)

は横で寝息を立てている男の顔を見つめながら、小さく溜息をついた。

(もしかして別で出してるのがムカついてるのかな…私も他でやってるけどイってないし不公平じゃ…?)

と、馬鹿みたいな考えてしまい、は瞳を閉じる前にもう一度、中也の寝顔を盗み見る。
夕焼けのように綺麗な髪のかかった額、閉じられた瞳は長い睫毛が縁取られている。
美青年というよりは、まるで美女のような形容詞が似合う外観に、少しだけ嫉妬し、また不公平だ…と思う。
形の良い鼻、そして、矢ッ張り形の良い唇は少し赤みがあった。

「ちゅうや…」

そっと近付き、軽くキスをしてみる。
中也の唇は、の良く知る鉄臭い血液の味がしたーーーーー
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