第1章 新しい主。
こんのすけ「えーではりんさん、どうぞ。」
そんなわけが、ないだろう。刀を強く握りしめる。
こんのすけが出ていく。
そして、喉元の首の傷が目立った着物の女が入ってくる。
綺麗な黒髪だ。
そして、女はくすくす笑いながら喋った。
「私、りんって言います。江戸時代後期に死にました。ちなみに死因は好きでもない夫によるストレスで心臓からぐさっとやりました。ちなみにこの首元の傷は愛していた人に求婚した時にふられたんで懐剣で刺しました。永遠によろしくおねがいします。」
安定「おい!お前、あの時の奴か!ふざけるなよ」
僕は刀を抜き女に向けた。
加州「っち」
あたりみんな驚いている。
「おーっととと……これは困ったね。まさか、君たちが総司くんの愛刀か。」
くすくすと笑った女。けれども、どこか悲しげだ。
長谷部「おい大和守安定。本丸では刀を抜くな。」
長谷部にそう言われ刀をしまう。そして、何事も無かったように座った。清光がこちらを見つめる。
安定「ふざけんなよ……」
沖田くんのことを思い出したのか涙がポロポロ出た。
泣くな!と思うほど涙が出てくる。
トラウマ女は静かに出ていった。
みんなはこのことについて何も言わなかった。