第1章 イマドキ女子のとある事情。
少し大きめで、サイズもイマイチあっていないメガネ。
髪は耳より下でくくること、スカートは膝と5センチ以上重なっておくこと、という校則に触れることのないよう、髪の毛はいっそ切ってしまい、スカートは5センチとは言わず、7センチも膝と重ねた。
そんなオタクな雰囲気をかもし出しまくりだった中学生時代。
そういう子に集まる子もまた、オタクである。
というか、見た目がイケてなかった。
そんな子達と話すのは楽しかったし、とてもリラックスできた。
だがしかし、イケてる子達にプライドは踏み潰されまくった。
聞こえないように言っているつもりか知らないけど、きもい、ださい、きもい、きもい、きもい……そんなこそこそ話は丸聞こえ。クラスの打ち上げにも、佐藤さんはそういうの苦手だろうし、と誘ってさえもらえなかった。実際得意ではなかったが、クラスメイトとさえ認識してもらえてないようで悔しかった。
なのに、私の周りにいたオタククラスメイト達は、へらへらと愛想笑いをするだけで、なんの抵抗もしない。私のプライドは潰されまくったというのに、彼らには潰されるプライドさえ、最初からなかった。
だから、ひたすら悔しかったし、腹が立っていた。
私のプライドを潰しまくったクラスメイトも、愛想笑いしかしなかった一緒にいたクラスメイトも、何も出来なかった私にも。
だから私は、同中の人が誰も進学しない、この都立の高校に進学することにしたのだ。
イメチェンをするために。