第1章 イマドキ女子のとある事情。
マスカラにほんわりチーク、
香り付きリップにカラコン。
女の子はオシャレに時間もお金もたくさん費やすのです。
流行ってる髪型に服。
なんて大変なんだろう。
でも、可愛い女の子になるため……!
なんて、言ってみたいものだ。
先に言っておくが、私はそんな女子力高めのイマドキ女子ではない。いや、他から見ればたぶんそう見えるだろう。見えてもらわなくちゃ困る。
でも、実際の私はそれとは正反対だ。
友達(仮)との話についていくためには、オシャレに時間もお金も費やさなければならないのだが、心の中ではクソくらえと思っている。
私が本当に時間とお金を費やしたいもの。
それは………
漫画、アニメ、キャラグッズ、アニソンCD、ドラマCD、声優さんのライブのDVD、乙ゲー!
何を隠そう。
……あ、いや、みんなには隠してるんだけど。
こほんっ。
私はオタクの中のオタクを極めてきた、オタク女子なのだ。