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脱地味女子の恋愛事情。【進撃の巨人*R-18】

第2章 友達と愛想。


そもそも、男子は学ランを持っているのだろうか。
この高校はブレザーだから、中学の時の制服が学ランであり、まだ丁寧に保存してある、という男子生徒しか持ってないのではないか。しかも、体育祭が行われるのは七月。まだ本格的に夏入りしていないとしても、暑いに決まってる。そんな中、男子は黒の学ランに、女子はジャージ。

ジャージ……。
そういえば、彼ジャージとか言ってたっけか。

え、あ、ちょ、ええっ!?
私、彼氏いないし。出来たことないし。彼氏いない歴と年齢、イコールで繋がっちゃうし!!

何ですか。彼氏がいない私に対する嫌味ですか。所詮、お前は地味女なんだよって?うるさいです。黙れです。

どうせ、彼氏がいるリア充女子たちは彼氏に、「彼ジャージ着なくちゃだめだから……ジャージ、貸して?」ってきゃるんと無駄に頬を赤らめて、無駄に目をうるうるさせながらお願いするのだろう。そう、無駄に!!

だがしかし、私みたいに彼氏がいない非リアな女子はどうなる?
しょうがないから、これまた非リアなクラスの男子に、「ジャージ貸してくんない?(訳:ね、分かるよね?分かりますよね?私の事情、知ってますよね?いないんですよ。何が?とか聞いたら、まじではっ倒すから。んで、返事は?)」というプライドも何もかもを投げ捨てたことを言わなければならないのだ。

極めつけはこれ。

体育祭当日、彼ピ(嘲笑)がいる浮かれ女子は、「え、やぁ〜だぁ〜!見にこないでって言ったのにぃ〜!ネコ耳とか恥ずかしすぎるぅ!……似合ってるぅ?」と、無駄に語尾をのばしながら最後にはちゃっかりお決まりの、「似合ってる。すごく可愛い」て言葉を貰っていくのだ。小悪魔め。

それを見ている私たち、非リアは、「彼氏と仲良くていいねー。私たちも欲しくなっちゃう!それにしても暑いねー(訳:うっわ、イチャついてやがるよ。まじでリア充爆発。あっつ。暑苦し。あーあ、あっつーい)」とにこにこ笑うしかないのだ。

なんて惨めな。

こんな体育祭いやぁぁああああああ!
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