第13章 ふたりの軌跡
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もう少し、自分の心に整理をつけなければならない。朝、ひとりでいつもの道を駆けながら花織はそんなことを考えていた。冬花の事、彼を取り巻く女の子のファンの事……、考えていればキリがない。どこかで決着を付けなければならないとは思っている。
自分に自信がないのがいけないのかもしれない。そう思って誰よりもとマネージャーとして活動し、無理をした。その繰り返しだけは避けなければいけない。
ならば一体、花織にどうすればいいというのだろう。
「カオリ」
名前を呼ばれて彼女は地面ばかりに向けていた視線を上にあげる。がむしゃらに動かし続けた足をゆっくりと止めた。いつも通りの場所で目の前に立っているのは、彼によく似た少年。
「おはよう、カオリ」
「……おはよう、ウィンディ」
微笑み、彼に挨拶をして花織は気が付いた。いつものウィンディとはどこか違った。真剣な瞳で花織を見据え、口数少なく黙っている。海から来た潮風が二人の髪を揺らす。ウィンディはそれを払いのけてなお、花織のことを見つめていた。
「今日はカオリに話があってきた」
そう言ったウィンディは花織を連れてセントラルパークの海岸に降りた。まだ朝早く、彼らのほかに人影は見えない。今まで走ってきた花織は風の心地よさに目を伏せる。そうしていつもとは雰囲気の違うウィンディが話を切り出すのを待っていた。