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諸恋

第11章 麗しの花嫁




花織と春奈の腕輪を見た夏未は何か覚えがあるようで、彼女はイナズマジャパンの面々をミーティングルームに集めてライオコット島に伝わる伝承の話を語った。

遥か古代の事、このライオコット島は天界と魔界が交わる場所と言われていた。天界の民と魔界の民は互いに覇権を争い、長い戦いを繰り広げたが決着がつくことは無かった。不毛に続く戦いを終わらせるために彼らは人間が用いる力の優劣を決める手段で戦い始めた。それがサッカーだという。

勝負の結果、天界の民が勝利した。そして魔界のリーダーである魔王は封印され、長かった戦いは終わりを告げた。魔王封印後、天界の民と魔界の民はライオコット島中央にあるマグニード山に住み着いたと言われている。

あくまでも伝承、だがマグニード山に昔から住んでいる先住民の少年たちの中には展開と魔界の力を操ることができる者もいると言われている。そのお話に出てくる伝承の鍵が春奈とそして花織のつけているものとそっくりだった。これが古代から伝わる本物であるかは分からないが、外れないところを見るとレプリカとも言い切れない。具体的にどう使ったかは謎であり、それぞれ天界の民と魔界の民が何らかの儀式に使ったのではないかと言われている。

その話を聞いて花織と春奈は別に大きく動揺することは無かった。あくまでも伝承に過ぎないし、何より外れないこと以外の実害はない。外そうと思えばいくらでも方法はあるだろうし、人間の作ったものならばいずれ外れるだろうというのが、彼女たち二人の見解だった。

というわけで、ミーティングルームに集められていた面々は解散し、練習に戻った。花織も一人合宿所に残って雑事をしている。まだ病み上がりなのと、今まで体調を崩していたせいでチームに迷惑を掛けてしまった。今日はリカと塔子もいることだしとため込んでいた仕事を済ませることにしたのだ。
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