第9章 畏友
イナズマジャパンとアメリカ代表ユニコーンの試合は4VS3という結果でイナズマジャパンが勝利を収めた。だがこの試合においての両チームの中でのMVPは間違いなく一之瀬一哉だっただろう。彼は全力の、魂がこもったプレーをピッチを去るその瞬間までやり遂げた。彼が途中でピッチを去った後も、彼の気迫がフィールドには残っていた。
試合後、花織は土門と共に一之瀬と対面した。かなり久しぶりの事だった。
「一之瀬くん、全然連絡くれないんだもんね」
「ごめん花織、心配かけたくなかったからさ」
彼らが雷門にいるときはかなり仲良くしていたといっても良い。特に風丸と花織が冷却期間を置いているときは特に一之瀬、土門には世話になった。だからこそこういうときに力になりたかったのにと花織は恨めし気に一之瀬を見る。
「花織、元気だった?風丸は?」
「私は元気だよ、一郎太くんも」
風丸という名前に一瞬花織の瞳が揺らぐ。一之瀬はその一瞬を見逃さなかった。仲の良い友人だからこそ、何か感じるものがあった。おそらく花織と風丸の間にまた何か問題が生じているのだろう。
「それより一之瀬くん……」
「花織」