第2章 選ばれた精鋭
しかし”そういうこと”に理解のある雷門理事長が特別な計らいをしてくれ、マネージャーとそして戦略アドバイザーも選手と同列に扱うことを取り決めてくれたのだという。
「言っておくがこれは強制ではない。お前たちの中には勉強を優先したいものもいるだろう。よく考えて決めてくれ」
規約、注意事項など必要な説明を終えた後、響木監督が告げる。花織は神妙な顔をして話を聞いていた。日本代表サッカー選手のマネージャーなんてもう二度とできないだろう。こちらから願い出たいほどの申し出だが、花織は少しだけ迷っていた。
「マネージャーとして日本代表の選手たちと共に世界の頂点を目指してくれる者は選考試合当日までに誓約書を俺のところまで提出に来てくれ。選手が決まり次第、大会本部に提出しなければならないからな」
「はい」
四人ともそろって響木の言葉に返事をする。マネージャーであったとしても皆気合の入った表情だった。彼女たちもまた日本を背負って戦うメンバーとなるのかもしれないのだから当然だ。
「では選考試合について説明する。選考試合は二日後だ。現在代表候補は二十二名。ここから十六名まで絞り込む。代表候補を二チームに分け各々の実力を見る。お前たちの手元にある紙にメンバー編成が書いてある」
響木の言葉に花織たちはいっせいにプリントに視線を落とした。急いで選手の名前を確認する。花織はBチームの選手の中に風丸の名前を見つけて思わず頬を緩めた。