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諸恋

第7章 国を背負う選手




風丸ら選手たちは既にタキシードに着替え終えて出入り口前に集合していた。たった今、マネージャーの秋、春奈、冬花が降りてきていて他の選手たちが褒める言葉を掛けていたところだ。綱海が余計な一言を告げて顰蹙を受けたのは内緒である。

花織はまだだろうか。

着飾っていつもより可愛らしい他のマネージャーたちには目もくれず、花織が出てくるのを風丸は待っていた。彼女のドレス姿はどんな感じだろう。間違いなく綺麗だということは見なくてもわかっているのだが、早く見てみたい気もしてしまってそわそわしてしまう。

だがそう思っているのは風丸だけではないようだ。

花織の姿を早く見たいと思っている人間の様子が、風丸には手に取るようにわかる。ヒロトはちらりとまた階段を一瞥したし、鬼道は春奈のドレス姿に満足そうに笑っているが階段の方にも意識を向けているようだ。

とん、とんとゆっくり階段を下りてくる音が聞こえる。風丸は待ちわびていた彼女の登場を期待して会談へ視線を向ける。彼女の姿を目に捉え、大きく目を見開いた。

綺麗、という簡単な言葉で言い表してよいのだろうか。深い青のドレスに身を包んだ彼女は中学生らしからぬ大人っぽさを帯びている。他のマネージャーは可愛い、というイメージが強かったのに対して彼女が綺麗だと思うのはドレスのデザインのせいだろうか。

オフショルダーでマーメイドラインのドレス。ミディレングスだが、左腰あたりまで深くスリットが入っていて彼女が歩くたびに美しい足が見え隠れする。彼女のスタイルの良さを引き出すようなデザインのものだ。

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