第7章 国を背負う選手
「親善パーティー!?」
選手一同が驚きの声を上げる。普段日常生活では聞きなれない単語だ。
「ナイツオブクイーンからの招待よ。試合をする前に親睦を深めたいから今日の午後六時、ロンドンパレスに正装して来てほしいって」
花織は首を傾げる。こういうのはお国柄だろうか。日本では中々ない文化だ。
「正装?」
「こんなネクタイ付けた、黒い服の事ですよ」
正装の意味 が分からなかったらしい綱海がぽつりとつぶやくと、彼のために立向居が手をリボンの形にしてタキシードの説明をしている。
「えーっ、あんなもん着んのかよ!?」
そして心底嫌そうに綱海が顔を顰めた。それを宥めるように目金が眼鏡をくいくいと押し上げながら説明を始める。
「まあ、当然と言ったら当然ですね。何と言ってもジェントルマンの国なんですから」
「……というわけで、練習は早めに切り上げて時間までに準備してね」
収集が付かなくなる前に秋が言い切ってしまう。そして春奈と花織を見てニッコリと笑った。
「花織ちゃん、春奈ちゃんもね。今からイギリスエリアに行って皆のタキシードを借りに行くから行きましょ。私たちもドレスを選ばないと。冬花さんはもう支度を始めてるの」