第7章 国を背負う選手
「花織」
マックスが風丸の隣に立っている花織を呼ぶ。花織がマックスの方を振り返ろうとするよりも早く、マックスは花織を風丸の方に軽く突飛ばした。きゃっ、と小さな悲鳴を上げた花織を風丸が素早く腕に抱きとめる。
「そうそう、花織はそうやって風丸とくっ付いてること。キミったらすぐに変なことで悩むんだから」
マックスが抱き合ったふたりを見て呆れ調子で言った。ふたりはお互いを見つめてさり気無く頬を赤らめる。それでも離れようとはしないのだから、このふたりは本当にしょうがない。
「ま、マックスくんったら……」
花織が少し照れたように彼を咎めるような口調で呟く。それでも彼が彼なりに自分の背中を押そうとしてくれていることを悟って花織は何も言わずに風丸に寄り添う。体勢は立て直したが、さりげなく繋いだ手はぎゅっと握り合ったままだ。それに気づいてマックスはますますやれやれと言わんばかりに目を伏せる。
「ふたりとも頼むから仲良くね。僕、もうリア充の相談に乗るのはうんざりだから」