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諸恋

第7章 国を背負う選手





ここで投入されたのが今までアジア予選一度も試合に出ていなかった不動明王だった。久遠監督曰く、彼はジョーカーであり、敵もデータを取れていないとのことだった。初めは独りよがりな不動のプレーに誰もついていこうとはしなかった。だがここでベンチに下げられていた円堂がチームの不和に気づいた。飛鷹の焦燥、豪炎寺の焦燥感、不動のチーム全員の実力を見据えたプレー、それをチームに説き、最後には新必殺技”怒りの鉄槌”で韓国チーム最強の必殺技、カオスブレイクを凌ぎ切り4-3でイナズマジャパンはアジア予選を制覇したのである。

新必殺技を生み出したのは円堂だけはない。チームに多少溶け込んだ不動は鬼道との連携技キラーフィールズを生み出したし、飛鷹はあの必殺技を無効にする蹴りを必殺技、真空魔へと進化させた。世界に羽ばたくにあたって十分な土産だ。

だが、世界へ行くにあたって払った代償も大きかった。韓国戦で負傷してしまった吹雪は数週間の治療を要するということ、また緑川も過酷な特訓の末肉離れを起こしてしまい、イナズマジャパンから離脱することになった。そして代わりに染岡と佐久間が日本代表入りすることとなったのである。

さて、前置きが長くなってしまったが現在風丸と花織は買い出し、という名のデートに来ていた。何しろ来週には日本を発ち、本選の開催されるライオコット島、別名サッカーアイラン ドへと赴くのだ。そのための準備が必要であった。

「あとは何がいるかな……?」

花織は呟きながら買い物かごの中を見直す。スポーツショップに入って風丸とは現在別行動を取っている。お互いに見たいものが違うからと時間を決めて外で待ち合わせているのだ。

必要なものはあらかた買うことができた。あとは……。

「あ、コレ……」
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