第6章 男女の違い
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「助けてくださってありがとうございました」
窮地を脱した花織は自分を助けてくれた少年に丁寧に頭を下げた。目の前に立つ人物。そう、それはかつて雷門とも戦い、また共にエイリア学園とも戦った世宇子中学のキャプテン、亜風炉照美ことアフロディだった。
「でもまさか照美くんとこんなところで会うなんて」
「僕も君があんな輩に絡まれているのを見て驚いたよ、鉢合わせることができてよかった」
花織とアフロディはそれほど親交が深いわけではない。だが、全く接点がないというわけでもなかった。花織とアフロディは共にキャラバン生活をしていた時に一度だけ話をしたことがある。あの時は花織が気落ちしていてそれを彼が励ましてくれたのだ。
その時に花織はアフロディのことを照美くんと呼ぶようになった。花織の主観として彼をあだ名で呼ぶのはしっくりこなかったし、彼の苗字はどんな敬称をつけようと面白い呼び名になってしまう。だからこそ、間をとって彼のことを花織はさほど仲が良くないにも関わらず照美くん、と呼んでいた。
「月島さん、君はイナズマジャパンのマネージャーをしているんだったね」
「はい、そうです」
「夜道は危ない、それにまたあんなのに絡まれてはいけないから僕が雷門中まで送るよ」
さり気無く花織の手から荷物を全部受け取ってアフロディは花織を呼ぶ。迷惑を掛けてしまうことに少しだけ迷ったが、先刻のような目にまた遭っても敵わないので、彼の言葉に甘えることにした。
「ありがとうございます。……照美くん、時間は大丈夫なの?」
花織が心配そうに歩きながらアフロディを見上げる。彼は結構背が高い。花織は見上げなければ彼の顔を見ることができない。
「さあ、大丈夫ではないかもしれないね。時間に煩い者も多いから。でも君を一人で帰すわけにはいかないからね」