第6章 男女の違い
「……わっ、ごめん」
木暮が一瞬で顔を真っ赤にして走り去っていく。春奈は事態に気づいていながらも見て見ぬふりをして木暮を追いかけていった。それが精一杯の彼女の気遣いだった。その理由は簡単だ、今の木暮の攻撃で花織の下着が透けてしまったからである。
「……っ」
薄桃色の清楚な下着がくっきりと白いTシャツの下から透けている。それに気がついた花織は恥じらいから顔を赤くしてその場に蹲る。風丸はどうしようもない感情を抱いて、花織とは違う意味で顔を真っ赤にした。だが、この花織の霰もない姿が他に晒される前にどうにかしなければならない。
「花織、これ着てろ」
風丸がそう言って花織に差し出したのは自分の日本代表のジャージだった。花織には大きすぎるサイズだが、この際仕方がないだろう。胸元を両手で隠す花織の肩にそっとジャージを掛ける。
「でも、ジャージが汚れちゃう」
恥ずかしさから瞳を潤ませた花織が風丸を上目遣いに見上げる。この期に及んで心配しているのは彼の”日本代表”のジャージが汚れることらしい。風丸は黙って首を横に振る。そんな事より大切なことがあるのだ、彼には。
「良いから。ジャージは洗えば何とかなるだろ。それより着替えないと……。花織の部屋に行くぞ」