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諸恋

第6章 男女の違い




これ以上そんな格好でいられると正直風丸が持たないし、他の奴らにそんな姿を見られることを考えると気が狂いそうだ。風丸はそんなことを思いながら花織に無理やりジャージの袖を通させ、前を閉めさせた。

やはりサイズが大きくて袖は指先が出ないし、ジャージもぶかぶかで長さもお尻が隠れるほどの長さがあった。ファスナーを閉めることで胸の大きさは目立たなくなったが、これは別の意味で危うい。自分でやっておいて風丸の頬には赤みが増した。

「一郎太くん、ごめんね……」

申し訳なさそうに花織が風丸に呟く。ジャージの袖から指先だけを出して恥ずかし気に口元に当てている。なんというかとてもあざとい仕草だった。風丸はそんな花織の手を取って歩きだす。

「いや、花織は悪くないよ。……それよりも早く花織の部屋へ行こう。濡れたままだと風邪をひくかもしれないからな」

この姿も物凄く煽情的だが、おそらくこの格好を見て花織に手を出そうという輩はいないだろう。何しろ風丸のジャージを着ているのだ。ある意味花織の所有権を主張していると捉えられてもいいくらいだろう。それにしても、木暮には後でじっくりお灸をすえる必要がありそうだ。

「……ありがとう、一郎太くん」

彼の頼もしさに安堵したように花織が、さり気無く風丸の左腕にしがみ付く。彼女にとってはきっと何でもない、ただ風丸に触れたくて行った動作だったのだろう。だが柔らかい彼女の果実の間に彼の左腕が挟まれた。風丸の足が一瞬縺れかける。どうしようもないこの状況に風丸は右手で口元を抑え、ふうと大きく息をついた。

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