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大切な物【D.Gray-man】

第12章 気持ち



「でもそれなら今までの事も納得がいくさ」

「何が?」

「ユウってあんなには基本的に優しいさ」

「え、どこが!?すぐ叩くし結構雑な扱いされてると思ったけど」

「あんなは全然分かってないさ…」


はぁ…とため息をつくラビ。
何だか納得がいかない。



「群れるのが嫌いなユウがあんなだけは傍に居ても怒らないし、なんなら傍にいない方が機嫌が悪いさ」

「……」

「いい加減ちゃんと認めるさ」



ラビの言う通りだ。ここで逃げても何も変わらない。
それにいつまでもビクビクしてるのは嫌だし神田とは普通に接していたい。



「にしてもあんなはユウに対して一回もドキドキしたことないんか?」

「ドキドキって…ふふっ」


ラビの口から出た言葉に思わずおかしくて笑ってしまう。


するとラビが急に一歩私との距離を詰める。
思わず反射的に私は一歩下がるも壁にぶつかりこれ以上下がれない事を悟る。


「な、なに?ラビ?」

「こういうのドキドキしねぇ?」



そう言いながら私の行く手を阻むようにトンッと壁に手を置く。
これは所謂壁ドンッてやつだ。



「あ、これこの間リナリーに貸してもらった漫画に乗ってた」

「いや、そうじゃなくて」

「いいから……、離れろボケェッ!!」

「グハッ…、よ、容赦ないさ…」



とりあえずラビの鳩尾めがけて拳をいれてやった。
おかげでラビは鳩尾を抑えながら床に倒れている。


「や、やりすぎちゃった…?」



苦しそうにもがいているラビの様子を暫く見守った。

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