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大切な物【D.Gray-man】

第10章 海の魔物




暫くしてから海には先ほどの静けさが戻る。
どうやら全て倒し終えたらしい。



「ふぅ…こんなもんか…。ジェシーさん無事?」

「あんた強いのね」

「まーねっ」



褒められたのが嬉しくてつい調子に乗ってしまう。


ーゴツンッ


頭に痛みが走る。この痛みは私がよく知っているものだ。



「かーんーだー!叩くなっ!」

「お前が調子乗るからだろ」

「女の子に手を上げるなんて最低ですね。大丈夫ですか?あんな」



そう言って今度はアレンが、神田に殴られた私の頭をさすってくれる。


「アレンは優しくていい子だねー」

「…チッ」

「大体、さっきだって急に飛び出しちゃって、私が足場作ってなかったら今頃海の中だよ?」

「神田は馬鹿ですからねー。きっと下が海だってわかんなかったんですよ」

「喧嘩売ってんのか?モヤシ」

「アレンです。バ神田」



相変わらずこの二人は仲が悪いらしい。この光景はもう慣れっこだ。



「いい加減にしろーっ!」



ーゴツンッ



いつまで経っても辞めない二人に拳骨をいれる。

神田は何すんだっと言いたげにキッと睨み、アレンは涙目でなんで?という顔でこちらを見ている。
あまりにも対照的で思わずプッと吹き出してします。



「こういう時は一番年上の私がしっかりしないとね!」



ふふんっ!と誇らしげに二人を見るも何か言いたげだ。
ジェシーさんまで二人と同じような目で私を見ている。



「ちょっ、その反応は傷つくんですけど?」



そして何を思ったのか神田がいきなり私に近付いて突き飛ばしてきた。
その衝撃で船に頭を打ち付けてしまう。


「いった…急に、なにっ!?」

「避けやがったな~エクソシストォッ!」

「AKUMAっ」



私が先ほどまで立っていた場所には神田がいてAKUMAの攻撃を受け止めていた。



「チッ。ボケっとしてんじぇねぇ」

「ご、ごめんっ」

「大丈夫ですか?ジェシーさんは僕から離れないでください」




状況を把握し私も戦闘態勢に入る。
level2が二体と残り数体はlevel1のようだ。
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