第9章 新しい仲間
「ぷっ、どっちがアレンかわかんねえさ。あ、じゃあオレは?」
「ラビはね…このウサギのやつかな。タレ目な所がそっくり!」
これ皆に当てはめて揃えたら面白いかも…そんな事を考えてる時だった。
「ア、アレン、ラビ…」
ふと突然誰かがアレンとラビを呼ぶ。
「…誰?」
「あぁ、そうだ。彼はアレイスター・クロウリーです。
任務先で会ったイノセンスの適合者です」
そう言ってアレンが紹介してくれたのは、
見るからに吸血鬼な雰囲気を纏った男の人だった。
でもどことなく優しそうな目元をしている。
「初めまして、あんなです。アレン達と一緒で私もエクソシストだよ!よろしくね」
「よ、よろしくである」
「クロちゃんってば箱入り息子で今まで外に出たことないんさ」
「えっ!そうなの?まあ、でもこれから嫌って程外に出ることになるだろうし楽しみだね?」
「うむ、楽しみである!」
「って、そろそろ汽車が出発する時間じゃない?」
「うわっ、やっべ、急ぐさ」
汽車の発射時刻が迫っていることに気付き私達は慌てて汽車へと向かった。
「はぁっ…間に合って良かったぁ…」
「これ逃したら次は明日になっちゃいますもんね」
発射寸前の汽車に何とか滑り込んで間に合った。
危うく乗り遅れる所だったけど…。
「これが汽車か!ワクワクするであるな。ちょっと探検してくるである」
「「「いってらっしゃーい」」」
まるで小さい子供のようにはしゃぐクロウリーを送り出す。
外に出たことがないのは本当だったようだ。
「ふぁ~っ、私はちょっと寝るね~おやすみ~」
疲れていた私はすぐに夢の中へと落ちていった。