第7章 怪しい物には気を付けよう
「なんでこんな事になったか心辺りないんか?」
「私が聞きたいよ!朝起きたらもうこうなってたんだよ!」
「じゃあ昨日は?変なもん食ったとか?」
「んー…」
昨日の出来事を思い出す。
「…そういえば、珍しくコムイさんがココア淹れてくれた」
「それだーっ!」
そう、実は昨日化学班のみんなにコーヒーを入れに行ったら
「あんなちゃんも飲んでいきなよ」ってココアを出してくれたのだ。
珍しい事もあるもんだな~、位で気にしてなかったがあそこで疑うべきだった。
「…許さんっ!私を男にした責任取らせてやる!!」
「あんなってば男前さっ」
「ぶっ飛ばすよラビ?」
「スミマセン…」
さっさとこの体元に戻してもらわないと。
私とラビはコムイさんの元へと向かった。
ーバンッ
「コムイさんッ!!!」
「あれ~?どうしたんだい?そんな顔して」
「昨日のココアに何入れたんですかっ!!」
コムイさんの机をバンッと叩きながら彼を問い詰める。
「あっ、バレちゃった~?」
「やっぱり!早く元に戻してください!」
「ん?瞬時に疲労を回復する新型のドリンクなんだけど…効きすぎちゃった?」
「はっ?」
疲労を回復…?なにやら会話が噛み合ってない気がする。
「とにかくあんなの体を見るさ!」
そう言いながらラビが私の服をガバッとめくる。
いや、今男だけどさ…。もうちょっと他にあるでしょ…。
「うわっ!ラビ、何してるんだいッ!さすがにセクハラ…へっ?」
「これで分かったさ。あんなは今男なんさっ!」
「こ、これは一体…」
「いや、コムイさんがやったんじゃないの…?」
私の体を見てすごく驚いているコムイさん。
その時だった。
「兄さんいる?」
リナリーが部屋に入ってくる。
「あ、リナリー」
「きゃあっ!あんなに何してるのっ!イノセンス発動っ」
「わっ、待てリナリーこれは…」
「「ギャアアッ」」
リナリーに蹴り飛ばされるラビとコムイさんだった。