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欠落した子

第7章 7




「………」

会話の無い移動時間

目の前を歩く高杉は呑気にマイペースに煙管を蒸かしながら歩く

「…なぁ…まみ」

「なんでしょうか」

思い出したかのように話しかけられゆっくりとこちらを向く

「…お前今までどこに居たんだ?」

「え………」

今まで…

それはきっと高杉とあの時別れてから今までのこと

まさか言えるわけない…

あなたの嫌いな人と一緒にいるなんて…

「…江戸の知り合いの家にお世話になってます」

咄嗟についた嘘

いつか気づかれてしまうと思ってしまっても今だけでもそばにいたい…

重い女になっちゃってたっけ…

「………そうかぁお前が無事なら何よりだ…」

まるで何かを察するかのような間を開けて答える

「晋助様…」

「おや、そちらの女性は?」

後ろから誰かに話しかけられて振り向けば瞳の無い男の人がいた

「武市か…コイツは俺の女だ…」

「…!?晋助殿の女とは…いやいやこれは美しい…」

ジロジロと身体を観察されるように見られる

「…………」

「あんまり見るんじゃねぇよ…まみは俺のだ…こいつは俺の部下の武市変平太だ」

「よろしくお願いします」

「こ、こちらこそ」

ご丁寧にお互いに挨拶を交わす

「行くぞまみ」

「はい…」

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