第5章 5
「……っとあぶねー」
ぎゅっと受け止めるのは銀時
「…あっごめんね銀ちゃん…」
「いいんだよ。別に…それよりもまみ…」
ぐいっと彼女を自分の膝の上に乗せては向かい合うようにする
「水分とってねーだろお人好しもいいところだぞ」
ほれ、とコップに麦茶をたっぷり注ぎ渡す
「ありがとう…気付いてたの?」
「こんなに人がいるのにお前だけ飲んでないのなんか分かるのは俺くらいだろ…何年の付き合いだと思ってんだよ」
このっと軽いデコピンをする
「いたっ」
なんて声を出しながらも笑う
チクッ
その光景に胸が痛く感じる土方
万事屋とコイツが仲良しで恋人みたいな距離なのもわかってるなのになんで痛く感じるんだ
2人が楽しそうに話ながら銀時が彼女に麦茶をいれている
わかんねぇな
わかりたくねぇよ…
まみ…
彼女の目には俺の姿なんざ1つもない
なのになんで
入れて欲しいと望むのか…
都合がいいにもほどあるか…