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欠落した子

第4章 4




「はー何やってんだろ…」

湯船に浸かりながら思う

そっかもう1週間もすぎてるんだ…

あのことがあった時から

皆に迷惑かけてる…

「…情けない」

自分の両腕を前で組んでグッと力を込める

私やっぱりここにいるべきじゃなかったのかな

私いない方が良かったんじゃないのかな

「……っ…………」

考えるだけで自分が馬鹿にしか思えなくて本当に嫌になる

あの時…

あの時…

「私これからどうしたらいいの…」

グルグルと色んなことがふつふつと同時に思考が頭を駆け巡り頭が痛くなる

「まみ〜タオルと着替えと下着置いとくぞ」

ドア越しから銀時の声がする

「……………………」

「…?まみ?」

反応がなく不安になる

…!?まさか

ガララッ

「まみ!?」

開ければ浴槽の縁にぐったりと体重をかけて気を失っているまみの姿

「…ったくどうすりゃ…」

銀時はすぐさま彼女のそばに駆け寄る

「まみ!まみ!!」

彼女の肩を掴んで揺らして起こす

「……っ!?…あ銀ちゃ……」

意識を戻したのか目を覚ますまみ

「…風呂場で倒れてたぞ…本当に…」

銀時は気付く

あれ

コイツこんなに細く…

いや違う

そりゃ1週間もこんな生活なら痩せてもおかしくない

「…はぁ…」

俺がいるのに何でこうなるんだ

なんで彼女のためにと思ってもこうなる

俺は…俺は…

「…まみごめん…ごめんな…」

彼女を抱き締めて謝る

「いいんだよ。銀ちゃん…私逆上せそう…」

「あ、あぁ悪い…ほら早く着替えてこいよ…」

「うん」

ポンッと頭を撫でその場から居なくなる
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