第3章 3
目の間にはまるで落としたかのようにカバンがあり中身がぶちまけられていた
化粧品、ペン、手帳など必要なものがありずっと放置されていたのかホコリが少しだけついていた
「…襲われでもしやしたかィ?これ」
「いや、違うこの匂い…」
ツンっと鼻につく酸っぱいようななんとも言えない匂いと真っ直ぐ落ちてる靴や着物
「…これまみさんの…それにこれは銀さんの!?」
中に入って普段いるスペースにいけば雑に置かれた空のお酒、ビンや零れたお酒が絨毯に染み付いていたり所々何かを拭いてそのまま放置されたティッシュ、女物の下着、タオルなどまるで荒らされたように酷い有様になっていた
「こりゃぁひでぇ…」
「私がいない間に何があったネ…」
はっと新八は思い銀時が普段寝ている部屋の戸を開ける
「銀さん!!」
「なっ……」
この部屋こそ酷かった
ぐっちゃぐちゃで所々濡れているシーツに布団、丸められたティッシュはゴミ箱にはもう入らないくらい入っていた
そして広げられた女物の着物や銀時の服
そしてその真ん中には
「……まみ?…」
布団に包まり目を涙で濡らしながら眠るまみの姿
「こりゃあ一体」
「騒がしいと思えば不法侵入ですか?コノヤロー」
後ろから声がして振り返れば
「銀さん!」
「銀ちゃん!なにやってるネ!まみとなにがあったアルか?」
この現状について説明しろという2人とただびっくりしているのか発言をしない真選組の2人がいた
「…はぁったくっあのババァ…マジで部屋に連れてくんなーていったのによォやっとまみも落ち着いたのにこれじゃぁあーもー」
その場にしゃがみこみ頭をガシガシとかく
「旦那ァこりゃぁなんですかィ?」
「……こっちの事情てやつだお前らこそなんの用だ?不法侵入で通報するぞお巡りさん」