• テキストサイズ

忍たま☆ちょっと変わった迷い人 の段

第3章 保健委員会と手負い人 の段


そこまで言って、学園長はチラリと横を見た。

「おぬしは確か山田利吉の友人の・・・じゃったな」

呼びかけられ、学園長の不思議な登場に戸惑っていた
は頭を下げた。

(この人は恐らく・・・)

は思うところがあったが、ひとまずはおとなしく呼ばれた隠し名に頷く。

「・・・学園長先生、突然の来訪、お許し下さい」

『』が言うと、学園長は片目を見開き、『』に鋭い眼光を向ける。

だが、すぐにいつものお茶目な学園長の顔を装い、ポンッと手を打った。

「そうじゃ! おぬしも土井先生と一緒に留守居を手伝ってくれんか?」

突然の学園長の思いつき。名案、名案と頷く学園長なの戸惑ったのは無論言われた当人だ。

「へっ? いや、お気づきかと思いますが、情けないかな僕は今手負いでして-」

「手負いだろうと、忍たまよりは使えるじゃろう! 新野先生が戻ってきたら治療をしてもらえばよい。それまでは留守居じゃ。よいな!」

有無も言わせぬ口調。

既に決定事項となったそれに、は思わず

「はい、わかりました・・・」

と首を縦に振る。

学園長は満足げに頷くと、半助に向き直った。

「土井先生、留守居の間、部屋にを置いてやりなさい。山田先生がおらんから大丈夫じゃろう」

「えっ・・・くんを私の部屋にですか!?」

突然の思いつきに慌てる半助。

(学園長はくんのこと男だと思ってるから仕方ないけど、さすがにそれは・・・長屋でも一緒に寝たけど、あれはきり丸も一緒だったから・・・)

慌てる半助。
『』がという女だとわかっているきり丸も、

(あらら、どうすんだろ)

と思いつつ、挟む機転が見当たらない。

焦る、悩む二人に対し言葉を続けたのは、悩む忍たまと同室の忍たまと、悩める教師の同室になろうとしているフリー忍者の二人だった。

「さん、土井先生のところに泊めて貰うんですか? よかったですね♪」

「あっ、僕、土井先生のところがいいです☆ ありがとうございます、学園長!」

「「乱太郎~!? くん(さん)!?」」

あっさり賛同の意を表した二人に、半助ときり丸は揃って叫びを上げた。
/ 83ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp