I don't like you 〜耳をすませば〜
第2章 夏に始まる
ー星海sideー
私はご飯を食べたあと、勉強をした。
しないと怒られるし。
私は無我夢中でペンを走らせた。
クラシック曲を流しながら。
カリカリカリカリ
文字を書く音しか聴こえない。
カリカリカリカリ
……ドンドンドンドンドンドン
星海「なぁぁ!もう!うるさい聖司!」
と、私は足音を立てながら部屋の窓を開けた。
家が隣同士だから、窓を開けるとすぐ聖司の部屋なのだ。
聖司「悪い悪い。クラシック曲が聴こえたもんだから…」
星海「私まじで中間やばいの!
今勉強しなきゃ間に合わないの!」
聖司「教えてやろうか?」
聖司は英語が得意だ。
星海「ほんとっ!?」
聖司「あぁ。キスしてくれたら教えてやるよ。」
星海「はぁ!?
っ……/////このバカ聖司!!/////」
と、私は近くに置いてあったクッションで聖司の顔面を叩いた。
聖司「冗談だよ!痛いって!!」
星海「ほんとにキモイなぁ!」
聖司「……傷付くなw」
星海「帰れ!」
聖司「はいはい。おやすみ。」
私は乱暴に窓を閉めて頬をふくらませ、机に戻った。
『キスしてくれたら教えてやるよ。』
思い出すと頬が熱くなる…
星海「聖司めぇ/////」
私はクッションを壁にぶつけた。
――――――
気づいたら私は机に突っ伏していた。
服のままだ。
そして髪型も昨日のまま……
星海「はぁ。やっちったぁ。」
朝の6時か…
私は背伸びをして、着替えを持ってお風呂へ向かった。