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アサガオの花

第3章 始まり



体育館にいたのは体操服を着た
男の子2人

1人は日向くん、もう1人は


『(あ、あの人 “コート上の王様”?!)』


北川第一中学の天才セッターと呼ばれて
いる影山飛雄だった


「ちはっす」


影山君がこちらに気づいて挨拶をする

澤村さんと菅原さんは普通にしている
のに田中さんの顔が・・・

威嚇?している


「おうおう!お前ら勝手にっ


何故か喧嘩口調の田中さんのジャージ
を澤村さんが掴んで引き戻す

澤村さんは何事もなかったかのように
影山君と日向君の元へ行く


「影山だな」

「おす!」

「よく来たな」


優しい口調の澤村さんとは逆に田中さ
んはまだ威嚇しているように見える


「結構大きいね」

「最初が肝心っスよ、スガさん!3年の威厳ってやつをガッと言ったってください」

「田中、その顔やめろ」

『(田中さん男子に厳しい・・・)』


影山君の前に先輩方が取り囲んでいる
状態なのだが、その周りを日向くんが
カニ歩きで動いている

どうやら先輩方の様子を伺っているらしい


「(背は影山の方が少し高い。けど、なんかデカいな高校生!)」


日向君の顔はまた輝いている
よっぽど烏野に憧れを抱いているのだろう


「(そうだ、俺、烏野に来たんだ!)」

『(日向君のあの顔知ってる。あれはこれから起こることに対してのわくわくとか希望とか、そういった表情···私にも)』


小さな巨人に憧れて、烏野高校に来て、
まだバレーをプレイ出来る日向君が少
し羨ましく思えた。


「ちはっす!」


日向君が先輩方に挨拶をするも先輩方
は影山君に夢中みたいで・・・


「身長いくつだ?」

「180です」

「ほぉー」

「んだと、生意気な」


誰一人日向君に気づいていない


「ちはっす!!」


日向君がさっきより大きな声で挨拶をする

今度はちゃんと先輩方の耳に届いた
みたいで3人とも日向君の方を向く

そんな中、田中さんは日向君を見て
何かを思い出したみたいに指をさす


「あっ?!お前っ!!」

「?!」


指をさされた日向君は少しだけビクッ
と肩が上がった


ポンッ

『?!!』


日向君達に意識が集中しすぎて清水さ
んに肩を叩かれて日向君以上に肩をビ
クーッと跳ね上がらせてしまった


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