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アサガオの花

第3章 始まり



くっきりと引かれている二重に
くりっとした黒い瞳、シュッと
通った鼻筋に薄いけど綺麗な形
をした唇。

それはとても綺麗な女の子だった


「アンタ、名前は?」

『?!』


綺麗な容姿からは想像も出来ない
ハスキーな声に思わずビックリ


「? 聞こえてる?名前、聞いてるんだけど?」

『あ、ごめんなさい。私は妃 せりあ』

「フーン。せりあ、か。俺は如月 凛!よろしくな!」


ニッと笑う彼女の笑顔は少し幼く見える


『よろしく···ん、あれ? え? 俺?!』

「ん?ああ。俺、昔から自分のこと “俺” って言っちゃうんだ。だけどれっきとした女だぜ?」

『あ···そう、なんだ。はは』

「これから仲良くしようぜ?せりあ!」

『勿論。よろしく、如月さん』

「そんな他人行儀な呼び方はやめてくれ。凛で良いよ!」

『うーん、じゃあ凛ちゃん!』

「ん、まぁ良いか!」


喋り方もまるで男の子みたいな凛
ちゃんとの出会いだった















そしてあっという間に1日が終わって
今は放課後。


『凛ちゃんまた明日ね!』

「おう!せりあも気をつけて帰れよ!」


凛ちゃんはアルバイトをしているみた
いで放課後はほとんどシフトが入って
いるらしい


『私も帰ろう』


机の横にかけてあるカバンを取って
教室から出ると目の前にいた美女に
目を奪われた

おそらく上級生だろう

メガネをかけていてスラッと美しい
ボディライン、口元のほくろなんか
はセクシーに見える

思わず見とれていると美女と目が合った


「ねえ、ちょっと良いかな?」

『?』


辺りを見るも周りには誰もいない

これはもしかして・・・


『私···ですか?』

「うん」

『!』


び、美女に話しかけられた!!
何だろう、何だろう

心臓がどくんどくんとうるさい


「いきなりごめんね。私、男子バレー部のマネージャーをしてる清水って言います」

『男子···バレー部?!』

「うん。今、部員を集めているんだけどバレーって興味ない?」


そう言って清水さんは1枚の紙を
差し出した

そこには大きな文字で

“来たれ!男子排球部!!”

と書かれている。
その下に描かれているのは···
バレーボールの公式キャラクター、かな?


『バレー···か』


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