• テキストサイズ

アサガオの花

第4章 3対3



それからは何事もなく朝練が終わった


「さりあおはよーって、その腕どした?!」

『凛ちゃんおはよう!ちょっと色々あって』

「お大事にな」

『へへ、ありがとう』


制服のシャツが半袖だから左腕の湿布薬が目立つ

目立たないように長袖のセーターを着て過ごそう。







それから午前中は何事もなく終わった。

お昼休み。


「さりあ!購買行くぞ!」


チャイムが鳴ったのと同時に凛ちゃんが立ち上がる

いつもは寝てて起きないくせにお昼休みのときだけ行動早いんだよなぁ(笑)

カバンからお財布を取り出した私の腕を勢いよく掴みそのまま走り出す

購買までノンストップかと思われたが
進行方向に “ある姿” が見えた


『凛ちゃんっ、ストップ!止まって!!』

「なんだ?!」

『教頭!!!!』

「うえっ!!」


私と凛ちゃんが止まったと同時に教頭と目が合った


「君たち今走ってなかった?」

『そ、そんなことないですよ!ねぇ、凛ちゃん?』

「そうです教頭先生!廊下を走るだなんて誰がそんな危ないこと出来ましょう?」

「ううん...気のせいか」

「教頭先生は日々の業務でお疲れでしょう。お昼休みくらいゆっくりされてください」

「おお、如月っ!君はなんて教師思いなんだ!うう、涙が...」

「私達は購買に行きますのでこれで失礼致します」

「うむ!」


凛ちゃんは軽く会釈をすると何もなかったかのように歩き出した

/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp