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アサガオの花

第3章 始まり



「「お疲れっしたー!!」」

練習が終わると外は既に暗くなっていた

みんな練習着の上にジャージを羽織る


「勝負して勝ったら入れてください! とか言ってきそうじゃないスか?アイツら」

「有り得る。頭冷やしてちょこーっと反省の色見せれば良いだけなんだけどなぁ」


田中さんと菅原さんが話しているのが
聞こえる

おそらく日向くんと影山くんのことだ
ろう

その様子を澤村さんが黙って見ている


『(てゆーか、ちょっと反省の色見せるだけで良かったのか···)』


ちらり
時計に目をやってそろそろかなーなん
て思っていると扉の向こうから声が聞
こえた


「「主将!!」」

「?!」


ちょうど扉のすぐ近くにいた田中さん
と菅原さんが驚いて扉の方を見る


『(やっと来たか)』


菅原さんが扉を開けるとそこには出禁
になった2人が立っていた


「「勝負させてください!」」


2人の言葉が予想通りで田中さんはお
腹を抱えて笑い出す

菅原さんは頭を抱えている

一方で澤村さんは何も言わずにただ静
かに2人を見ている


「俺達対先輩達とで!」

「ぶっはははは!マジでか!!」


日向くんと影山くんが顔を見合わせる


「「せーのっ」」

『(それ聞こえちゃダメなやつ)』

「「ちゃんと協力して戦えるって証明します!!」」


田中さんはまだお腹を抱えて笑っている


「···せーのって聞こえたんだけど」

「でも俺、こういう奴ら嫌いじゃないっスよ」


今まで黙って見ていた澤村さんが口を開いた


「負けたら?」


澤村さんの言葉に日向くんも影山くんも
一瞬動きが止まった


「どんなペナルティでも受けます!」

「フーン?」

『(澤村さんの顔、怖い···)』

「ちょうど良い。お前らの他に1年が2人、入る予定なんだ。そいつらと3対3の試合やって貰おうか」

「「?」」

「毎年新入部員が入ったときにやる、雰囲気見る為のゲームだ」

「でも、3対3ですか?俺達側のもう1人は···」


澤村さんが右にいた田中さんを見る


「田中、お前当日 日向達の方に入ってくれ」

「え?!俺っスか?!」

「嫌いじゃないって言ったろ?」

「関わるのは面倒臭いです」


プッ
静かにことの成り行きを見ていたが、
田中さんの一言でつい笑ってしまった

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