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『ハイキュー!!』近くで想う…黒尾鉄朗or夜久衛輔

第24章 いい奴だなと思った…黒尾鉄朗。


「朝倉さんは気になる男とかいないの?」

何気ない質問だった。少し表情を曇らせる
朝倉さんにまた違和感を感じる
ただ俺が成雲の件で助けて貰っているから
俺もなにか手伝おうと言う何気ない言葉

自分で言うのもなんだが、友達は多いし
きっといい協力者になれると思っていたんだ
けれど…朝倉さんは少し間を置いてから
笑って口を開いた

「どうだろう…もしもいたとしたらどうするの?」
「あぁー…俺が知っている相手なら手伝うし協力する」

俺の言葉に苦笑いする朝倉さんは
『ありがとう』と口にした
あれ?もしかして…外した?これはあれか
聞いちゃ不味かった内容だったか?
内心とても動揺していた俺に助け舟を
出してくれた朝倉さんは
気を取り直すように俺にまた成雲について
教えてくれた、やっぱり気の所為だったか?

ーーー…

朝倉さんに成雲の事を話し掛けた
すると朝倉さんは成雲についての
プロフィールまで作ってくれたらしい
読みやすい、やっぱ字綺麗だな…
手帳も真新しいしわざわざ俺の為に
用意してくれたのだろうか
流石は真面目ちゃん…俺の中で
『真面目ちゃん』が定位置に
着いてしまったが決して悪口
ではない。それにしても優し過ぎる
朝倉さんの気遣いにぐっと
胸を熱くさせてしまった俺は
悪くないと思う

するりと朝倉さんの指先が当たり
朝倉さんはピクリと小さく反応した
あぁ…うん、やっぱり『初』か
初々しい反応に可愛いなと弄りたくなったが
ここまで優しくしてくれる朝倉さんを
イジメるのはなぜか気が引けた
気にしないふりをして手帳を読ませて貰う

「その手帳、あげるね…役立つと思うし」
「はっ?えっ…いいのか?」
「うん大丈夫。私他にも代わりはあるから…気にしないで?」

ーーー…

軽く押し付けられた手帳を持ち
やっぱり朝倉さんは凄く優しく
誰よりも律儀でいい奴だった
譲り受けた手帳を手に成雲に話しかける

朝倉さんの情報通りに話しを
持っていけば全て上手く行った
いや…朝倉さん、やっぱすげぇわ
これならもっと早く相談すれば
良かった。これまで積み上げて来た
俺が成雲と友達になるまでの
努力は一体なんだったのかと考えた
俺は彼女の有り難みを知った
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