【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第8章 異変
あの後、私は急いで部屋に戻った。そしてそのまま扉を閉めるとその場にしゃがみこんだ。
貴女「はぁ…」
さっきまでの状況がまだ頭の中で追いつけていない…ただでさえ男の人と触れ合ったことがない私にはハードなことだった。
貴女「……」
舐められた耳を恐る恐る触れると、先ほどの行為がよみがえり顔が熱くなるのが分かった。
(帝国のことを知らなくてはいけないのに…あんなことをされてしまったら、もう会いに行けない……)
そもそも私の浅はかな思いがこんな結果を生み出したのだろう。赤司君がそう簡単に誠凛に帰してくれるわけがないと考えれば分かるものを…
なぜか赤司君の前では自分が不利に動いている気がするのだ。
とりあえず帝国のことを知るには徹底的に本を読むしかないと思い図書室へ向かった。
in図書室
貴女「…広い……」
書物を調べようと訪れたがそこは驚くほどの広さで大量の本や資料が並べられていた。
息が詰まるほどの多さに呆れつつも帝国に関しての書物を探した。
***
図書室にこもって随分と時間がたった。食事も軽くとっただけでそれ以外はずっと飽きもせずに本を読み続けた。だが肝心の帝国の情報が全くない。
貴女「ふぅ…」
(さすがに一日では無理ね…)
疲労を感じ持っていた本を元に戻すと図書室の入り口が開いた音がした。
黒子「…姫?」
貴女「あ…」
入ってきた主は黒子君だったらしく私を見つけるとほほ笑んだ
黒子「嬉しいです、姫に会うことが出来て…」
貴女「そんな大げさな」
とは言いつつも黒子君の素直な気持ちに少しドキッとした。
黒子「本当ですよ、僕は…貴女ともっと……」
貴女「っ!」
ふと気づくと手首を優しく掴まれていた。
黒子「あぁ…すみません」
そういうと名残惜しそうに手を離した。
黒子「そろそろ部屋に戻りませんか?送ります。」
貴女「あ…はい……」
そうして私たちは部屋に戻った。
黒子「あの、何かあったんですか?さっきから様子が変ですよ?」
その質問は私の心を凍り付かせた。