第28章 爺共からの床急ぎ

不意に、耳輪の部分に何かが当たる感触がした。
『……ッひ、あ。』
また耳を食まれている。希灯がゾクゾクとした感覚に襲われながらそう自覚した。
『はっ、あぅ………や、だぁっ……！。ふぁ、あッ……ア、やぁっ……。』
軟骨を覆う薄い皮膚を傷付けないよう優しく甘噛みされ、希灯は無意識に身体を強張らせる。
カムクラは髪の毛が引っ張られるのも気にせず希灯への愛撫を続けた。
『ん、や……ぁンッ……それ、いっ嫌……！。ひっ、やめっ……あっ、や……やぁっ、ん……っっ。』
耳介の曲線に沿って舌がゆっくりと這う。希灯は身を捩り、ねぶる舌の感触に震えながら淫らな声を上げる。
そのたびに膣がヒクつき、カムクラの陰茎を不規則な拍子で締め付けた。
「……っ」
『あッ……？！。やっ……ん、いっイズル、ッくん、やだっ……ふ、ぁあ……やっ……こわい、よぉ……！。』
突然ストロークが深くなり、先ほどまでの穏やかなピストンとは打って変わって希灯の膣奥まで届くような動きになった。
『ひっ……ひぅ、ん……は、ぁっ、あぐっ……ん、ンっ……はっ、あぁ……ッ！。』
子宮口をトントンと突かれる刺激が少し苦しい。
耳元と秘部の両方から掻き立てられる艶かしい水音も、ゾクゾクとした感覚に堪えきれず漏れる自身の矯声も、聞いていると恥ずかしくてどうにかなりそうだ。
「はぁ……誉稀……」
這いずる舌の感触に混ざり、僅かに荒くなった呼吸が耳にかかる。ほんの少し余裕を欠いた調子で名前を呼ばれたからか、希灯の下腹部が更にキュンと疼いた。
『ゃ、んンッ………も、むりぃ……っ。い、イず……ぅっ……イズル、く……耳、もう………やぁ……、やだぁっ……！。』
拒んでもなお攻められ続ける耳と膣奥。希灯は脈拍が段々と早くなり、同時に何かが込み上げてくるような感じがした。
知らず知らずのうち足に力が入り爪先が丸まる。
『ん、やぅ……っ、。ふぁ……あ、ッう……。は、ひっ……はぁっ。』
太腿が小刻みに震え、呼吸の荒さが増していく。身体の内で何かが煮滾っているような、経験したことのない焦燥感が限界まで張りつめているような、不明瞭な感覚に支配される。
『……っあ、ダメっ、やだ……んッッ、うごかっない、で！。いやっ、あっあっ……やだ、やだやだ……ひ、ぃやあぁ………っ！！。』