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君と私と(非)日常

第28章 爺共からの床急ぎ


溢れて垂れた涙を拭うように希灯の頬を撫でると、希灯は嬉しげな様子で僅かに目尻を下げた。
『いい……大丈夫、気にしないで。』
痛いけれど、止めないでほしい。擦れて痛みを感じる度に幸せだと思えるの。こうして触れ合っていることが信じられないくらい嬉しいの。それ程までにこの瞬間がとてつもなく愛おしい。
垂れかかる長い髪が希灯の腹部をくすぐる。それすらも愛しくて堪らない程の幸福を感じられていた。
希灯はペースを元に戻したカムクラに合わせるように腰を少しばかり動かしていく。
段々と膣口付近の痛みを感じなくなっていき、今度は膣内の圧迫感が気になるようになった。
内側を抉られるような感覚が痛みではない何かを示している。
ムズムズするような刺激に希灯は多少困惑する。
陰核でしか自慰をしたことがないため、膣内での快感をよく分からないでいた。
けれど分からないなりにも身体は反応しているようで、先程より水音がはっきりと聴こえる。
ヌチャヌチャと粘り気のある音が少し恥ずかしい。昂る感情は羞恥からか興奮からなのかは定かではないが、吐息は確実に艶のあるものになっていた。
『……んっ、ふ………んぅ……。』
突かれる度に押し出されたような呻きが呼吸に紛れる。思わず口元を押さえるも、苦しげな息遣いは強調されるばかりで余計にいやらしく漏れた。
カムクラは出来るだけ丁寧にゆるやかなペースで動きつつ希灯の様子を窺う。
歯を食いしばっているようだ。瞼もギュッと閉じている。
「誉稀」
名前を呼ぶと、希灯は薄く目を開けて眉尻を下げた。
返事をしたくても出来ないらしい。
「誉稀、楽にしたらどうですか?」
カムクラはうっすら汗の浮いた希灯の額を撫でてから、口元を塞ぐ両手に指をかけた。
「無理に抑えていても苦しいだけでしょう」
軽くこじ開けようとすると希灯は抵抗して手に力を込める。
そして寸分呻くような声を出しながらカムクラに答える。
『んぃ……あっ、イズ……っル、くん。……こ、声出すの………はっ、ぁぐ……はずかし……くて……。』
絶え絶えに喋る希灯は自身の嗚咽を聴きながら更に頬を赤く染めた。
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