• テキストサイズ

君と私と(非)日常

第28章 爺共からの床急ぎ


薬を塗るために起き上がり、2人は対面する形で座った。
中指をそっと抜き、チューブから薬を絞る。
ジェル状の薬を乗せた指をまた膣内に入れ子宮口を探した。
「届きそうですか」
『うん……ちょっとだけだけど、何とか。』
チューブの説明書きの通りよく塗り込もうと希灯が四苦八苦する。
窪みに擦り込ませるように念入りに塗布した。
『こんなもんで大丈夫かな。』
指を抜き、下腹部をそっと撫でる。
『何だかちょっとスースーする……。』
清涼剤でも入っていたのか、陰核に微量に付着してしまったジェルには不自然な冷涼感があった。
やがてその冷たさが痛みになり、痛みは熱へと変わっていく。じわじわと侵食されるような感覚はどこか思考を奪い取られるような気さえした。
『イズルくん……この薬おかしい、絶対に排卵誘発以外の効能もある。』
「まぁ薬の調合師ですし、使用する場面が場面ですから媚薬くらい当然混ぜるでしょうね」
下腹部の違和感に腰をもじもじさせながら言う希灯に平然とカムクラが返す。
『でもこれでやっと本番いけるよ、さっそく……。』
希灯がカムクラの下半身に目を向けた。
『……ありゃー。』
そっちの準備がまだだった、と希灯が項垂れた。
カムクラの陰茎も同じく下を向いているのだ。両者とも力なく床に向かっているのをカムクラが見つめる。
『私……魅力無かった?。』
「別にあなたに魅力があろうとなかろうと、調節すれば好きな時に勃たせることくらいできますよ。ただ、情欲を抑えきれずに自然と勃つ生理現象も体験しておこうかと」
涙目になる希灯の頬に手を添え、誘導するように引き寄せる。
「どうせならあなたに舐めてもらおうと思って、そのままにしておきました」
カムクラの腹部の辺りまで頭を移動させられた希灯は、初めて目の当たりにする陰茎の気迫に圧されやや萎縮したように身を引こうとする。
『舐めるのはいいけど……その、ちょっと心の準備が……。』
好奇心より異物を口に入れる不安が上回っていた。多分しないだろうと思っていたことを要求されてしまい焦りそうになる。
超高校級の希望の知らないことに対する積極性を嘗めてた、と希灯は少し渋い顔をした。
『うーん……取り敢えずやってみるね。』
/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp