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君と私と(非)日常

第22章 旅へ行こうよ


「来年、俺と一緒に卒業旅行に行ってほしいっす。俺が旅費とか全部負担で良いんで、クルーザーで世界一周とかどうっすか?」
『え、世界一周……?。』

卒業旅行で世界一周……?。
てかそんなことがお礼でいいのかな?。
呆けた顔をしてしまったのを見て、天海くんは困った顔をした。

「ははっ……俺となんかじゃ嫌だったっすか?」
『いっいや、そんなことないよ!。ちょっとスケールが大きすぎてビックリしただけ……。』
「じゃあ良かったっす。約束っすよ。一人旅じゃ出来ないこともあるし、何より感動を共有してくれる仲間が居るといつもと違う楽しさがあると思うんっすよ」

船で2人で世界一周か。規模が大きいなぁ。
しかも費用は全部天海くん持ちって、そんなのお礼にならないんじゃないかな……と言っても私が出せるお金なんてほとんどないから何も言えないんだけどさ。

「卒業までに色々プラン組んどくんで、行きたい所とかやってみたい事とかあったらどんどん教えてほしいっす。その方が組みやすいっすから」
『そうだね。たまにこうしてお喋りする時とかも使って、どんな事するか話し合ってみよう。』
「あー、楽しみっす。絶対に良い旅にするっすよ」

にこにこしながら天海くんが手帳のカレンダーのページに色々書き込んだ。
すごく嬉しそうだ……。まぁ、旅行について行くことで天海くんが喜んでくれるなら、それでもいいのかな。
何だかんだ私も楽しみになってきたし……。
来年のことを考えると、とてもドキドキして堪らなくなった。
まだ予定まで1年と半あるけど、今からもう既に遠足の日の前日の小学生みたいに気持ちが高揚している。

『考えただけでも楽しくなってきた……。』
「準備が1番楽しいってそういうことっす。想像を膨らませて当日に向けて色々考えたり動いたりするのはとてもテンションが上がることっすよ」
『そうだね、来年の3月があっという間に感じられそうだよ。』
「ふふ……頑張ってこれから2人で計画を練っていくっすよ!」

その後は各々スマホで旅情報を漁りながら時間を過ごした。
気が付くともう外は暗くなってて、夕食の時間も過ぎかけていた。

「どうせなんで、ちょっと外に2人で食べに行かないっすか?」
『うん、いいね。少し離れた所に美味しいお店あるから行ってみようよ。』
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