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君と私と(非)日常

第22章 旅へ行こうよ


そうして一緒に夕飯を済ませ、天海くんが私を女子用の寄宿舎まで送ってくれた。
気を付けて帰ってね、と天海くんの後ろ姿が見えなくなるまで玄関から見送る。
持って帰ったオルゴールのゼンマイを回し、机の上に置いた。
切なくもどこか暖かみのあるメロディーが一人きりの部屋に染み込んでいく。

『……天海くんとの旅行、楽しみだな。』

考えることはそればかりだった。
海と船と天海くんで世界一周。なかなか魅力的な旅だ。
国内旅行もまともにしない私にとっては想像もつかないような旅になるだろう。
海外に行くのは少し恐い気もするけど……天海くんが居るならきっと大丈夫だ。
恐いことなんて何もなくなる。
天海くんとなら、どこででも楽しめるはず。
静かに響くオルゴールの音を聴きながら、私はずっと天海くんとの世界一周に思いを馳せていた。







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