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君と私と(非)日常

第21章 こんにちは、フィクション。②


青いクマ型ロボットがもったいぶったように間を置く。

「うおおおっ! ドキドキするぜー! いいな? もう言っちまうぜ? いいよな!? あのなぁ、そいつは――」
「コロシアイ、ダヨ」

無駄に発表を引っ張っていた青色の言葉を遮って、緑色が片言でそう言い放った。

「モ、モノダム! なんでミーのセリフを言っちまうんだよ!」
「コロシアイ、ダヨ」
「あぁっ、また言いやがったな! ミーの日頃の行いに対する仕返しのつもりか?!」

青色が焦った様子で緑色に怒鳴る。
だけどみんなはそれどころじゃないみたいだった。
こうなる事態を既に分かっていたけど、真っ向から言われると私もやはりショックを受けてしまう。

「そう、マンネリ気味ではあるかもしれないけど人気は渇れるまで吸い尽くすものだし……コロシアイをしてもらいたいんだよね。"超高校級"の才能を持つオマエラ同士でさ」

モノクマが呑気な口調で言った。
だけどその口調と話の内容は全然マッチしてなくて、より狂気を感じさせる不気味な雰囲気を醸し出している。

「殺し合い……? わ、私達で……?」
「冗談はやめてください! どうして、ボクらがコロシアイをするんですか!?」

白髪の男の子がモノクマに向かって怒りと疑問をぶつけた。

「えっ? もしかして嫌なの? でもさ、オマエラも"才囚学園"を見て回ったなら、もうわかってるでしょ? 学園の周囲は"巨大な檻"に囲まれてて、外に逃げられないって事も……"高機動人型殺人兵器エグイサル"がいる限り、ボクらに逆らえないって事もさ」

モノクマは余裕たっぷりにみんなを指差す。

「つまり……オマエラの殺生与奪権はこのボクが握ってるんだよ」
「殺されたくなかったら……やれって事っすね」

緑の頭の彼は神妙な面持ちでモノクマを見据えた。
他の人に比べて随分と飲み込みが早い。
もしかして、彼も私と同じように何がしか把握しているのかも……?。

「そう、やるしかないのです! そしてこの才囚学園で行われるコロシアイは、知的エンターテインメント性に溢れた"学級裁判"によるコロシアイなのでーす!」
「学級……裁判……?」
「はーい! ここからはオイラ達が説明しまーす!」

モノクマの発表に続いて、モノクマーズが両手を上げて宣言した。
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