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手と手

第2章 手




いつもの分かれ道まで来た




あたしは、ジャケットを脱ぎすばるに渡そうとした




すばる「うち来るか?」


『ううん。今行ったら、すばるに抱き付きそうやから辞めとく』


すばる「へ?」


『めっちゃ酔うてるから・・・すばるに・・・何もない!!』




自分で言うてることにビックリした




慌ててすばるに背を向けた






すばるは、そんなあたしの背中から抱きしめてくれた




すばる「こういうこと?」


『あかんて・・・酔うてるから・・・勘違いしてまうし・・・』


すばる「こっち向けよ」




そのまま顔をすばるの方に向けた




目が合って、キスした




すばるとの初めてのキス



お酒の味がした






すばる「こういうことやろ?」


『ごめん・・・やっぱめっちゃ酔うてる・・・』


すばる「俺、酔うてへんで。」


『え?』


すばる「とりあえず、来いよ」





すばるは、あたしの手を掴んだ




手首じゃなくて




手を





『なぁー・・・すばる?』



半歩あたしの前を歩くすばる




すばる「あー?」





『もし・・・もしやで?・・・すばるのこと・・・好きになったらどうしたらいい?』


すばる「ええんちゃん?」


『そっか・・・』


すばる「&%$#%&・・・」


『え?』


すばる「・・・俺、お前のこと好きやもん」


『へ?』


すばる「何回も言うわけないやろ!!」


『やっぱあたし酔うてるわ!!幻聴や!!幻聴!!』


すばる「アホか。どこまでアホやねん」


『だって、すばるがあたしのこと好きとか言うわけないやん』


すばる「言うたわ!!」


『ほんまに?ほんまに?』


すばる「おん・・・何回も言わすなって」


『ほんまに?』


すばる「ほんまって。とりあえず、家着いたし・・・入れよ」





鍵を開けて、すばるの部屋に入った









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