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イケメン戦国〜未来を夢見る〜

第10章 〜10〜




「おう、」

「あ、政宗」


迎えに来たのは政宗だった。
政宗は私を上から下まで凝視すると、にやりと笑った。


「似合ってるじゃねーか」

「そう?私としては落ち着かないんだけど……」

「そうなのか?」

「着物着たのも初めてだしね」

「未来では着物は着ないのか?」

「着ている人も居るよ?冠婚葬祭が主だけど、日常的に着る人もいるし。」

「へぇ。じゃ着物じゃない奴らはお前が着てた様なのを着てるのか?」

「そうだね。他にも色んな種類があるんだけどね。」



そんな話をしていると、優鞠がコホンと咳払いをした。


「お話中申し訳ありません。ですが、政宗様、そろそろお時間なのでは?」

「おお、そうだな、宴に行くぞ」

「あ、うん」

「行ってらっしゃいませ」


優鞠が頭を下げると、政宗が言った。


「優鞠と言ったな」


優鞠は驚いたように顔を上げた。


「お前も宴へ来い。」

「?何故でしょうか」


優鞠は首をかしげ、政宗を見た。


「今日の宴は、女中も参加しろとの信長様からの御用名だ」

「な、なぜ……」

「おそらく、が居るからだろう。男だらけの中じゃも楽しめないだろうからな」

「……わかりました。」

「ああ」


政宗はそう言うと立ち上がり、私を廊下へと促した。


「さて。行くぞ」

「うん」


2人の後を優鞠は1歩下がって付いていく。


(女中が宴に参加しろだなんて珍しいな。にしても、なんで私?全員が宴に出たら誰が料理やお酒運ぶのよ……チラッと顔出したら厨房行こ。そう、チラッと顔みたら……)


優鞠は、顔に出ないように気をつけながら2人の後を黙って着いて行った。





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