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イケメン戦国〜未来を夢見る〜

第7章 〜7〜






信長は考え込んだ表情を見せ、やがて短く私に伝えた。

「貴様は俺の物だ。」


「……はぁ?」

いきなり発せられた言葉に理解出来ずにいると、信長は言葉を続けた。


「貴様が未来から来たことは信じてやる。そしてお前にこの命が救われたことも事実だ。」

「はい……」

「貴様、この時代で行く場所はあるのか?」

「(行く場所……)ありません……」

「であろうな。」

「?」

「貴様は俺の元で暮らせ」

「……え?」

「面倒を見てやると言っているのだ」

「面倒……いや、でも」

「お前は俺様の命を救った。お前を近くに置いておけばまた幸運が舞い降りるかもしれん」

「は……?」


信長の提案に、ありがたいとも思いながら、しかし不安が拭えなかった。
すると、ずっと黙って聞いていた家康が冷たい声で言った。


「信長様。お言葉ですが、こいつが顕如の仲間ではないという確信はありません。」

「そうだな」

「未来から来たという事も、俺はにわかには信じられません。」

「ほう。」

「こいつを城に連れ帰るおつもりですか」

「そうだ。」

「……俺は反対です」

「そうか。だがもう決めた。は俺様の目の届く場所、すなわち安土城に置く」

「………………」


信長は全く折れる気はなさそうで、家康は渋々というか全く心にも思ってない表情で言った。

「……承知。」


そうして、私の意見など全く聞かれることはなく私は信長の安土城へと行くことになった。


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