第3章 〜3〜
出口を抜けると、目の前に沢山の着物を着た人が集まっていた。
「はぁ……はぁ……なによこれ……」
男をドサッと地面に落とし、自分もその場に倒れ込む。
すると目の前の集団から男が駆け寄ってきた。
「信長様ッ!!!」
「はぁ……はぁ……の、のぶなが……??」
「お館様!大丈夫ですか!お怪我は!」
「信長様!」「信長様!」
あっという間に集団に囲まれて、皆が自分が抱えてきた男に心配を寄せている。
(なんなの……私の心配する人いないわけ……)
そんな愚痴を心で吐きつつ、意識を手放した。
「おい、おい!大丈夫か?」
そんな声を掛けられてるとも気が付かずに……